「タイ・ミャンマー国境における現地で学ぶ熱帯感染症医師研修」

今日、わが国における医療新興・再興感染症やバイオテロリズム対策などグルーバル化する感染症に対する知識と経験が求められています。わが国の臨床医にとって、熱帯現地において、国内で稀に輸入感染症としてしか遭遇できない熱帯感染症を直接診察することは貴重な臨床経験の機会です。
このような熱帯感染症の経験を積んだ臨床医を育成することは、これらの感染症が国内侵入時のわが国の医療体制にとってのcapacity buildingにも繋がると期待されます。
本研修を実施するタイ王国、タック県に位置するメソット市はタイ・ミャンマー国境に位置しています。この地域に居住するカレン族は、ミヤンマーの軍部政権との対立から約10万人がタイへ難民として流入しています。特に研修期間の7-8月は農繁期であり、メソット地区にはミャンマーからの出稼ぎ労働者が多く流入し、タイ国内ではこれらのミャンマー人が安価な主要な労働力を提供しています。また、この時期は雨期であり、低水準にある住環境、衛生状態も相まって、マラリア、デング、コレラ、麻疹、結核など様々な感染症が発生します。外交の観点からは、タイにおけるミャンマー外交の最前線とも言えます。このような国際的な視点から、メソット総合病院はミャンマー人に対して医療を提供しています。

わが国の感染症専門医を志す若手医師に対し、途上国における熱帯感染症および公衆衛生教育の提供を目的としています。

平成30年度

・研修期間:平成30年7月28日(土)~8月10日(金)(渡航期間を含む)
・研修地:タイ王国タック県メソット市(Mae Lah camp, Mae Tao Clinic, Maeramad Hospital等)、バンコク市(Queen Sirikit National Institute of Child Health)、コンケン県コンケン市(Khon Kaen General Hospital)

タイーミャンマー国境の町メソット

メソット総合病院


タイ王国、タック県メソット総合病院(ベッド数320床の第3次総合病院)。当病院はタック県のメソット地区約10万人の人口をカバーしています。また、当病院では一般のタイ人以外に、山岳民族であるカレン人、マオ人やミャンマー難民の診療を行っています。

Dr. Ronnatrai Ruengweerayat 病院長

2010年10月に副病院長から病院長に昇任されました。一般臨床家として地域の医療を統括されているだけでなく、臨床マラリア学の専門家でもあります。病院施設内にはマラリアラボをもっておられます。

阪大微研、菊谷所長来たる(2009年研修参加者と一緒に)

Dr. Ronnatrai(現病院長:最前列左)、
Dr. Kanoknart(前病院長:最前列中央)、
菊谷 仁先生(阪大微研所長:最前列右)

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